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映画音楽の巨匠・モリコーネ 大往生、幸福過ぎた人生の秘密

玉堂星に導かれたマエストロの幸せ vol.1

前回は天中殺の禍に飲み込まれ、現時点では運勢が暗転しているといえるColabo代表・仁藤夢乃さんを紹介しました。

今回は真逆に、自らの宿命を全うして極めて幸福な人生を歩んだ映画音楽の巨匠、“マエストロ”エンニオ・モリコーネの運命の秘密を解き明かそうと思います。

『荒野の用心棒』(1965年)、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(1984年)、『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988年)などの音楽で知られるモリコーネ。現在公開中のドキュメンタリー映画「モリコーネ 映画が恋した音楽家」では、彼の91年に渡る生涯が本人のインタビュー映像と共に感動的に伝えられています。

1928年11月10日生まれのモリコーネ。その宿命は芸術の才能を持ち(玉堂星)、非常に頑固で(貫索星)、チームワークは得意だが信念は曲げず(石門星)、そして多くの人を引き付ける人気者(禄存星)、というような気質を持ち、そして非常に体力がありエネルギッシュ(天禄星)な人物という特徴を持ちます。

生涯500本以上の映画・テレビ音楽を手がけ、多くのファンに愛されました。まさに自らの宿命をそのまま体現したような人生を送り、奥さんとは生涯を寄り添って子宝にも恵まれました。

簡単にまとめてしまうと、モリコーネはそのような人物なのですが、天から授かった宿命を、これほどうまく活用できる人は大変に珍しいと思います。今回は特に芸術・学問の星といわれ、習得本能を表す宿命「玉堂星」に注目し、モリコーネの幸福な人生の秘密に迫りたいと思います。

上記のモリコーネの年表では、宿命上の節目といえる出来事を並べました。特に重要な出来事は赤字にしています。

モリコーネが持つ「玉堂星」の特徴は、宿命を並べた「人体星図」において、南の方角にあるということです。南方は「火」の位置であり、火は「伝達本能」を意味します。

音楽を学び、かつそれを伝える能力がある。芸術家にとって良いこと尽くめ、と思われる
かもしれません。ところが習得本能の星である「玉堂星」は「水性」であり、「火性」とは相性が悪いのです。水は火を消すからです。これを算命学では「相克」の関係といいます。

水剋火 水性→×火性(相克)

モリコーネの持つ「玉堂星」(水性)は南方にあるため、南方に位置する自らの「伝達本能」(火性)を消そうとするのです。しかも南方は精神的成長の出発点を意味しますので、人生の初期・若年期において特にその特徴が表れやすい、という宿命なのです。

算命学を使う占い師の中には、苦労したり能力を発揮しにくいことをもって「悪い宿命」と否定的にとらえる人もいます。しかし、断じてそんなことはありません。このモリコーネの宿命は、苦労するのだけれども、その苦労を乗り越えたときに大きな幸せを得る、という宿命なのです。苦労する、上手くいかない、という状況において人は努力してその状況を脱しようとします。もちろん、その努力を怠れば苦労するままで終わる、ということになります。

モリコーネは、与えられた宿命【貫索星(木性)・石門星(土性)・禄存星(土性)・玉堂星(水性)】をフル回転して、大いに努力してその状況を克服していったのです。

もしも、玉堂星が西方にあったら↓

玉堂星が西方に位置していた場合

もし、モリコーネの玉堂星が西方の「攻撃(※行動)本能」(金性)の位置にあったとしたら、生きることがすごく楽になり、思い悩むとこなく過ごすことができます。金は水を生む「金生水」という「相生」の関係にあります。

金生水 金→〇水(相生)

行動本能(金性)の位置に玉堂星があれば、楽に音楽活動をすることができるということになります。しかし、もしそうだったら、モリコーネの音楽家としての偉大な成功はおそらくなかったでしょう。楽にできる、ということは通常は「成長が乏しい」ということになります。もちろん、楽に生きることができる宿命を持つ人でも、あえて「火中の栗を拾う」ような行動をすることで、大きな成長に繋げることもできます。

「苦労する」という宿命は、決して悪いことではありません。むしろ、大きな幸せを実現するためには必要なものといってもよいでしょう。苦労があるからこそ人は努力し、努力で困難を克服することで、その結果として大いなる幸福を掴めるのです。

ではモリコーネは、どのようにして玉堂星を発揮していったのか。次回は、その具体的な方法を見ていきましょう。

※)玉堂星が持つ特性
陰の習得本能。師や書物から学ぶ、受け身の学習を得意とする。完璧を求める性向がある。論理的、知性的、伝統的、古典的、懐古趣味、緻密、繊細。

【続く】

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